DTMを始めてみたいけれど、何を準備すればいいのかわからない。
パソコンは必要だとしても、モニターやキーボード、マウス、オーディオインターフェース、MIDIキーボードなど、調べていくとさまざまな機材が出てきます。
「全部そろえないとDTMはできないの?」
そんな疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、DTMを始めるために必要な機材はそれほど多くありません。
極端に言えば、パソコンとDAW(音楽制作ソフト)、ヘッドホンがあれば、音楽制作を始めることができます。
もちろん、ほかの機材があると便利ですし、制作する音楽のジャンルやスタイルによっては必要になるものもあります。
この記事では、初めてDTMに挑戦する方に向けて、必要な機材と、あると便利な機材をそれぞれ詳しく紹介します。
最初からすべてを購入する必要はありません。まずは必要なものを理解して、自分に合った制作環境を整えていきましょう。
1. DTMを始めるために最低限必要なもの
基本的には、次の3つがあれば音楽制作を始められます。
- パソコン
- DAW(音楽制作ソフト)
- ヘッドホンまたはスピーカー
この3つがあれば、ソフト音源を使った作曲や打ち込み、ミックスなど、基本的なDTMの作業ができます。
では、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
2. パソコン(PC)【必須】

DTMを始めるうえで、まず必要になるのがパソコンです。
DTMでは、DAWを動かしたり、ソフトシンセを使用したり、複数の音源やエフェクトを組み合わせたりするため、ある程度の処理性能が必要になります。
WindowsとMac、どちらがいい?
DTMではWindowsとMacのどちらでも音楽制作ができます。
それぞれに特徴がありますが、基本的には自分が使いやすいOSを選べば問題ありません。
Windowsの特徴
- パソコンの価格帯が幅広い
- 自分の予算に合わせて選びやすい
- パーツの構成や拡張性を選びやすい
Macの特徴
- ハードウェアとOSの組み合わせが比較的シンプル
- Logic ProなどMac専用のDAWが使える
- Apple製品との連携が便利
使用したいDAWが決まっている場合は、購入前に対応OSを確認しておきましょう。
DTM用パソコンのスペックは?
DTMでは、CPU・メモリ・ストレージが重要になります。
特に、たくさんのソフトシンセやエフェクトを同時に使用すると、パソコンへの負荷が大きくなります。
初心者がパソコンを選ぶ際のひとつの目安は次のとおりです。
| パーツ | おすすめの目安 |
|---|---|
| CPU | Core i5 / Ryzen 5以上 |
| メモリ | 16GB以上 |
| ストレージ | SSD 512GB以上 |
| OS | Windows 11 / 対応するmacOS |
これはあくまで一般的な目安です。DAWや使用する音源によって必要なスペックは変わります。
特にオーケストラ音源など大容量のサンプル音源をたくさん使いたい場合は、メモリ32GB以上や大容量SSDも検討するとよいでしょう。
パソコンはDTMの中心となる機材なので、できるだけ余裕のあるスペックを選ぶのがおすすめです。
3. モニター(ディスプレイ)【基本的に必要】
パソコンの画面を表示するためのモニターです。
デスクトップパソコンの場合は基本的に必要ですが、ノートパソコンであれば最初から画面が付いているので、別途購入する必要はありません。
DTMでは大きな画面が便利
DTMでは、DAWの画面にさまざまな情報が表示されます。
例えば、
- トラックの一覧
- MIDIノートを編集するピアノロール
- ミキサー
- エフェクトの設定画面
- ソフトシンセの操作画面
などです。
小さな画面でも作曲はできますが、複数の画面を開いたり、細かい編集をしたりすると窮屈に感じることがあります。
そのため、デスクトップパソコンでDTMをする場合は、24インチ以上のモニターがあると快適です。
できれば27インチまたは32インチで2K以上(2560×1440)のモニターが作業しやすくなります。
デュアルモニターもおすすめ
モニターを2台使用するデュアルモニター環境もDTMでは便利です。
例えば、片方の画面にDAWを表示し、もう片方にソフトシンセやミキサーを表示するといった使い方ができます。
ただし、最初から2台用意する必要はありません。
まずは1台で制作を始めて、必要性を感じたら追加するとよいでしょう。
4. キーボード・マウス【基本的に必要】
パソコンを操作するためのキーボードとマウスです。
ノートパソコンであれば本体にキーボードとタッチパッドが付いているため、別途購入しなくてもDTMはできます。
ただし、デスクトップパソコンの場合は基本的に必要です。
マウスは操作性のよいものがおすすめ
DTMでは、マウスを使って細かい作業をする機会がたくさんあります。
- MIDIノートの編集
- トラックの移動
- 音量やエフェクトの調整
- 波形の編集
- プラグインの操作
このような作業を繰り返すため、操作しやすいマウスがあると便利です。
特別に高価なマウスは必要ありません。しかし粗悪なマウスだとマウスがスムーズに動かすことが出来なかったりマウスポインタが合わせにくかったりと腕に余計な力が入って疲れやすくなり作曲の集中力も下がってしまいます。サイズや重さも重要なので自分の手に合った使いやすいものを選びましょう。
パソコン用キーボードも普通のものでOK
パソコン用のキーボードも、一般的なもので問題ありません。
DTM専用のキーボードを購入する必要はありません。
ただし、ショートカットキーをよく使うようになるので、打ちやすいキーボードを選ぶと作業効率が上がります。
5. DAW(音楽制作ソフト)【必須】
DAWとは、Digital Audio Workstationの略で、パソコン上で音楽制作を行うためのソフトウェアです。
DTMでは、このDAWを使って作曲、録音、編集、ミックスなどを行います。
代表的なDAWには次のようなものがあります。
- FL Studio
- Cubase
- Studio One
- Ableton Live
- Logic Pro
- REAPER
それぞれ操作方法や得意なジャンル、付属する音源やエフェクトなどが異なります。
例えば、FL Studioは打ち込みやループを使った制作にも便利で、EDMやヒップホップなど幅広いジャンルで使われています。
どのDAWを選ぶかによって制作環境が変わるので、体験版などを利用して操作感を確かめてみるのもおすすめです。
6. ヘッドホン【ほぼ必須】

DTMでは、音を確認するためのヘッドホンやスピーカーが必要になります。
最初は手持ちのヘッドホンやイヤホンでも制作できます。
ただし、音楽制作を本格的に行うなら、モニターヘッドホンがおすすめです。
モニターヘッドホンとは?
モニターヘッドホンは、音楽制作や録音、ミックスなどで音を確認するためのヘッドホンです。
一般的な音楽鑑賞用のヘッドホンは、低音や高音を強調して聴きやすく調整されている製品もあります。
一方、モニターヘッドホンは、音のバランスや細かな音の違いを確認しやすいように設計されています。
DTMでは、低音の量やボーカルの音量、楽器同士のバランスなどを確認する必要があるため、モニターヘッドホンが役立ちます。
最初は高価なものを買わなくてもOK
初心者の場合、最初から高価なモニターヘッドホンを購入する必要はありません。
まずは手頃な価格帯の製品から始めても十分です。
7. オーディオインターフェース【あると便利・用途によって必要】

オーディオインターフェースは、パソコンとマイク、楽器、スピーカー、ヘッドホンなどを接続するための機材です。
DTMを始めるときに必要な機材として紹介されることが多いですが、実は最初から必ず必要というわけではありません。
パソコンに搭載されているオーディオ機能を使えば、オーディオインターフェースがなくても音楽制作はできます。
8. MIDIキーボード【あると便利・なくても作曲できる】

MIDIキーボードは、パソコン上のソフトシンセや音源を演奏するための入力機器です。
一般的なピアノのように鍵盤が並んでいますが、MIDIキーボード自体から音が出るわけではありません。
パソコンと接続して、DAWやソフト音源を操作するために使用します。
MIDIキーボードがあると何が便利?
例えば、ピアノやシンセサイザーの音を使ってメロディーを作りたいとき、MIDIキーボードがあれば実際に鍵盤を弾いて演奏を録音できます。
また、コードを弾いたり、メロディーのアイデアを試したりするのにも便利です。
マウスだけでMIDIノートをひとつずつ入力するより、直感的に作曲できる場合もあります。
ピアノが弾けなくても大丈夫?
もちろん大丈夫です。
MIDIキーボードはピアノが弾ける人だけの機材ではありません。
鍵盤を使って音を探したり、簡単なメロディーを入力したりするだけでも十分に役立ちます。
MIDIキーボードがなくてもDTMはできる
実は、MIDIキーボードがなくても作曲はできます。
DAWにはピアノロールと呼ばれる機能があり、マウスを使って音符を配置できます。
鍵盤を弾けなくても、音程や長さを指定してメロディーやコードを作ることができます。
そのため、最初はMIDIキーボードを購入せず、必要になったら導入するという考え方でも問題ありません。
9. モニタースピーカー【あると便利】
モニタースピーカーは、音楽制作で音を確認するためのスピーカーです。
一般的な音楽鑑賞用スピーカーとは異なり、楽曲の音のバランスや細かな違いを確認するために使われます。
例えば、次のような作業で役立ちます。
- 低音と高音のバランス確認
- キックやベースの音量調整
- ボーカルや楽器の定位確認
- ミックスのチェック
ヘッドホンだけでもDTMはできますが、スピーカーで音を確認すると、ヘッドホンとは違った聴こえ方や音の広がりを確認できます。
ただし、モニタースピーカーを使用するには、設置スペースや音量への配慮も必要です。
特に集合住宅などでは大きな音を出しにくいこともあります。
最初はヘッドホン中心で制作し、必要になったらモニタースピーカーを導入する方法でも十分です。
10. その他、あると便利な機材
ここまで紹介したもの以外にも、DTMで使われる機材はいくつかあります。
最初から必要なものではありませんが、制作スタイルによっては便利です。
マイク
ボーカルやアコースティック楽器などを録音したい場合に使用します。
マイクにはダイナミックマイクやコンデンサーマイクなどの種類があります。
コンデンサーマイクを使用する場合は、対応するマイク入力とファンタム電源を備えたオーディオインターフェースなどが必要になることがあります。
サスティンペダル
MIDIキーボードでピアノを演奏するときに便利なペダルです。
鍵盤から指を離しても音を伸ばす効果があり、ピアノらしい演奏表現を加えられます。
MIDIコントローラー
ノブやフェーダー、パッドなどを使ってDAWやソフトシンセを操作する機材です。
音量やフィルター、エフェクトなどを直感的に操作したい場合に便利です。
モニターヘッドホン用スタンド・デスク周辺機器
長時間DTMをする場合は、ヘッドホンスタンドやデスクライトなどもあると快適です。
左手デバイスと言われる機材もそれぞれにショートカットキーを割り振っておくと作業スピードがあがります。必須ではありませんが、作業環境を整えることで制作に集中しやすくなります。
11. 初心者は何から購入すればいい?おすすめの導入順番
ここまで紹介した機材をすべて一度に購入する必要はありません。
初めてDTMを始めるなら、次の順番でそろえていくのがおすすめです。
| 優先度 | 機材 | 理由 |
|---|---|---|
| 必須 | パソコン | DAWを動かすため |
| 必須 | DAW | 音楽制作をするため |
| 必須 | ヘッドホンなど | 音を確認するため |
| 高 | モニター | デスクトップPCでは必要 |
| 高 | キーボード・マウス | PCの操作に必要 |
| 中 | オーディオインターフェース | 録音や接続環境を充実させる |
| 中 | MIDIキーボード | 演奏や打ち込みを快適にする |
| 中 | モニタースピーカー | ミックスや音の確認に便利 |
| 低 | マイク・MIDIコントローラーなど | 必要な制作スタイルに合わせて導入 |
※モニターやキーボード、マウスはノートパソコンの場合、本体に搭載されているものを利用できます。
12. まとめ:最初からすべての機材をそろえる必要はない!
初めてDTMを始めるときは、さまざまな機材が必要に見えるかもしれません。
しかし、実際にはパソコンとDAW、音を確認するためのヘッドホンなどがあれば、音楽制作を始めることができます。
オーディオインターフェースやMIDIキーボード、モニタースピーカーなどは、あると便利ですが、最初から必ず必要というわけではありません。
特に、ソフトシンセやサンプル音源を使った打ち込み中心のDTMであれば、少ない機材でも十分に楽しめます。
大切なのは、最初から完璧な制作環境を作ろうとしないことです。
まずは必要最低限の環境でDTMを始めてみましょう。
音楽制作を続けていくうちに、「もっと快適に作曲したい」「自分の声を録音したい」「鍵盤で演奏してみたい」といった希望が出てくるはずです。
そのタイミングで少しずつ機材を追加していけば問題ありません。
自分の制作スタイルに合った環境を作りながら、DTMを楽しんでいきましょう!

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